わたしの五感

画家の見ているその絵は、きっと、
わたしの「きれい!」とちがう。

料理人の口にするその一品は、きっと、
わたしの「うまい!」とちがう。

音楽家の聞いているその曲は、きっと、
わたしの「じょうず!」とちがう。

残念ながらわたしには、
彼らのような五感はないが、

道端に咲く、名も知らない小さな花が
「きれい…」

腕を上げてきた、女房のどんぶりが、
「うまい…」

落ち込んだとき、心から思ってくれる声が、
胸の奥に届く。

タイトルとURLをコピーしました